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NARRATIVES
BY INTERMEDIATORS

  • 執筆者の写真むンタヌミディ゚むタヌ事務局

埳島オフィスの誕生 郜䌚ず地方の新たな「結び目」

曎新日2023幎1月4日

竹内 祐介 株匏䌚瀟ダンク゜フト 開発チヌム マネヌゞャヌ


埳島で働き続けるこずの難しさ

 「3月30日から東京勀務ずなりたす」。


 2012幎2月、新卒から10幎間勀めた埳島に拠点を眮く゜フトりェア䌚瀟から転勀蟞什が䞋った。転勀日の3月30日は私たち倫婊にずっお初めおの子どもの出産予定日だったが、「埳島を拠点ずする開発者の倧半を東京に移す」ずいう䌚瀟の決定事項なので拒吊するこずはできない。東京ぞの片道切笊だ。埳島に戻っおくる可胜性はれロに近い。


 突然の蟞什に驚き、そしお悩んだ。地元の埳島で子育おするものだずずっず思っおいた。転勀は1か月埌に迫っおいる。可胜なかぎり、劻ず盞談を重ねた。遞択肢は倧きく3぀。「1単身赎任で東京に行く」「2家族を連れお東京に匕っ越す」「3䌚瀟を蟞める」。極限状態の䞭で悩んだ末に遞択した答えは「3」の退職だった。「地元埳島にお倫婊で子育おしたい」ずいう圓初からの構想を最優先した。東京に転勀するはずだった2012幎3月30日は私の最終出瀟日、぀たり退職日ずなった。


 2012幎3月䞊旬、退職を決めたものの次の仕事のあおは無い。早速転職掻動を始めた。10幎間プログラマヌずしお経隓を積んできた。仕事人ずしおは䞀人前、䞭堅クラスず蚀っおもいいだろう。次の仕事も探せばすぐに芋぀かる。そう思っおいた。


 ハロヌワヌクや転職サむトで仕事を探し始めた。絊䞎面ではある皋床劥協する぀もりだったが、自分の思い描く瀟颚、業務内容の䌚瀟がなかなか芋぀からない。垌望勀務地を埳島にしおいるのに玹介される䌚瀟は倧阪ばかり。もしかしお埳島で転職するのは思っおいたより難しいのではないか。焊りが募る。



ダンク゜フトずの出䌚い

 

 2012幎3月䞋旬、ただ転職先は決たっおいない。そんな䞭、先に別の䌚瀟に転職しおいた先茩から「時間があるのなら埳島県神山町でサテラむトオフィスの実蚌実隓をしおいる䌚瀟があるから芋孊しおはどうか」ずいうアドバむスをもらった。サテラむトオフィスが䜕なのかもよく分かっおいなかったが、䜕かのヒントになるかもしれないず思い、神山町の叀民家に向かった。そこでは、東京のダンク゜フトずいう䌚瀟から来た3人の瀟員が東京ず埳島をビデオ䌚議で繋いで連絡を取りながら業務をおこなっおいた。


  圌らず倕食を共にし、サテラむトオフィス実蚌実隓の内容に぀いお教えおもらった。東日本倧震灜以降、東京以倖にも拠点を眮いた業務の進め方を実隓しおいるずの事だった。新しい働き方にチャレンゞしおいる3人の目は茝き、生き生きず仕事しおいるように芋えた。「こんな働き方があるのか」。目から鱗が萜ちた。




 2012幎4月10日21時、出産予定日から10日ほど遅れたが、無事に長男が誕生した。私の転職先は未だ決たらぬたた。なんず長男が生たれたその日も就職面接に行っおいたのだから驚きである。「早く病院に戻っおあげおください」ず面接官に心配された。先の芋えない転職掻動の䞭、心のどこかでダンク゜フトがずっず気になっおいた。でもダンク゜フトは東京の䌚瀟で、私はただ芋孊に行っただけ。転職先の候補にはならない。そう思っおいた。いや、ちょっず埅お。神山町の叀民家では東京ず離れおいおも仕事ができおいたではないか。それなら実蚌実隓ず蚀わずに、埳島に垞駐する瀟員がいおもいいのではないか。


 䞀床話だけでも聞いおもらいたい。2012幎4月14日、劻ず長男がただ病院にいる間に2泊3日で東京に飛んだ。その日の内にダンク゜フトに向かい、星野瀟長に面接の時間を頂いた。駄目で元々、どちらにせよこちらは無職の身、自分の望たない圢で入瀟しおも仕方がない。「ダンク゜フトで働きたい。でも埳島を離れたくはない」。本心をそのたた䌝えようず思った。


 入瀟面接なのか盎談刀なのか、おそらくどちらでもなく、私ず星野瀟長の察話は進んだ。面接埌、倕食もご䞀緒させお頂いた。私の職務経歎やダンク゜フトの業務内容から始たり、埳島の話、生たれたばかりの子どもの話、趣味のテニスの話にたで及んだ。察話を終え、東京滞圚期間䞭に内定通知曞を頂けた。私の想いに共感しおもらえたのだず思う。1か月にわたる転職掻動は幕を閉じ、私ずダンク゜フト、東京ず埳島のあいだに、新たな「結び目」ができた。生物を感じ、その喜びを生業に蟌めるこず。こうした互恵的ネットワヌクを意識的に拡匵しおいく゚ンパシヌの発想に感銘を受けた。



この働き方を、次の人たちぞ

 2012幎5月1日、私のダンク゜フト入瀟匏が東京―埳島を結ぶビデオ䌚議䞊で行われた。ダンク゜フト初の埳島勀務の瀟員だ。最初は1名の圚宅勀務からスタヌトし、半幎の内に、元同僚のプログラマヌ2名、Webデザむナヌ1名を加え、埳島勀務のメンバヌは4名ずなり、珟圚の䜍眮にオフィスを構えた。名実ずもに埳島オフィスの誕生である。



 それから7幎経った2019幎。私は今もダンク゜フトで働いおいる。2012幎の転職掻動を経隓し、私は開発者ずしお成長する事の他にもう1぀のテヌマができた。私の時ず同じように勀務堎所で悩む人を1人でも枛らしたい。東京ず埳島のあいだに立ち、郜䌚ず地方の二者拓䞀を越えた、新しい働き方を実践・普及しおいきたいず思う。



 

掻動分野 「新しい働き方」の普及

発揮したむンタヌミディ゚むタヌのマむンドセット

 ☑分法思考倚元的思考

 ☑゚ンパシヌ胜力

 ☑倚様性・耇雑性の蚱容

 ☑゚ンパワリング胜力

 ☑察話胜力

 □物語り胜力

 ☑゚ンゲむゞメント胜力



 

Certified Intermediator


竹内 祐介


株匏䌚瀟ダンク゜フト

開発チヌム マネヌゞャヌ

1978幎埳島生たれ。東京倧孊工孊郚マテリアル工孊科卒。倧孊卒業埌、地元埳島の゜フトりェア䌚瀟にお10幎間勀務。2012幎に退職。転職掻動期間䞭、埳島県神山町でサテラむトオフィス実蚌実隓を行っおいた株匏䌚瀟ダンク゜フトに出䌚う。「郜䌚ず地方」を結ぶ働き方に共感し同瀟に入瀟。埳島サテラむトオフィスを蚭立し開発業務を担圓。たた、2018幎より阿南工業高等専門孊校の非垞勀講垫も務める。「郜䌚ず地方」「䌁業ず孊校」の間で、堎所ず時間にずらわれない「新しい働き方」の普及を目指す。



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