対話を通じて伝わる想い 新規ヘルプデスクをスタート

最終更新: 2月18日

和田 由美子 株式会社コスモピア ジェネラルマネージャー

#チーム #チーム活性化 #対話 #多様性

メンバー全員と丁寧に対話する


 私は得意先に常駐する形で業務を請け負うヘルプデスク業務の統括担当を担っている。

得意先との折衝をはじめ、プレイング・マネジャーとともに、現場のチームの課題解決、メンバーの学びあいの機会づくりなど、円滑な業務推進に向けて全体管理をするのが役割だ。


 この秋より新規ヘルプデスクをスタートさせるプロジェクトが決まった。得意先からはリーダー(プレイング・マネジャー)を1名決めてほしいという依頼があり、全体の体制も含め、どのような方針にするかなど、社内で検討を重ねた。結果、複数ある現場のスタッフの中から新しいヘルプデスクのリーダーを選ぶことになり、中央省庁のヘルプデスクにいるAさんを候補として決定した。


 リーダー候補を現在のポジションから異動させるということは、現在のチームに残るメンバーにも影響がでる。Aさんは、現在のチーム内でも重要な役割を担っているため、できるだけ早めに他のメンバーにも周知することにした。しかもただの周知ではなく、そのAさんの役割を誰に引き継いでもらうか、それを検討する必要もあった。現状において、誰が一番その役割を引き継げる状況か、ということも踏まえながらメンバー全員と個別に丁寧に対話をしていきたい。それが私の役割であると同時に一番大切なことだと考えた。



ひとりひとりの複雑多様な状況を受けとめる

 翌日以降、ひとりひとりとの対話の時間を持った。メンバーのひとり、Bさんと対話するとき、私の中で「この人なら」という想いもありつつ事情を説明し、意見も聞きながら、その役割を担ってもらえないかと提案した。ところが「NO!」との即答。現在の業務以上の負担がかかることに不安が生じたらしい。そして「会社の都合で異動させるのだから、残ったメンバーに負担がかからないような体制を再考してほしい」との発言があった。このとき私は「会社の都合の異動」という言葉に強い違和感を覚えた。もしも社員の個人的な理由(家庭の事情や本人の転職)でメンバーが交代することが決まった場合、私はこの状況を放置するのか。いや、他のメンバーに負担がかからないようにと、同じようにひとりひとりと丁寧に対話をすることで、同じようにベストな結果を導けるよう動くはずだ。それを理解してもらえていないことに大きなショックを受けた。



みんなのエンゲイジメントを高める機会に


 Bさんとは、さらに対話の機会を重ねた。そのような言葉のつかい方をする気持ちはほんの少しは理解できるので、「会社の都合」とは別の「人事異動」の意味も伝えた。そしていつまでもチームが同じ形であり続けることはなく、人もチームも変わることで成長していくことの大切さについて語りかけた。これはBさんだけではなく、他のメンバーとも共有していった。


 最終的にはBさんからは「皆さんひとりひとりと丁寧にお話されている姿を見て、私も自分なりに納得できたように感じています。チームが成長するためには、自分が担当する以外の仕事もどんどん振っていただいて構いません。効率の良いよりよいパフォーマンスを目指し、チームに貢献したいと思っています」という言葉を返してくれた。


 他のメンバーとも丁寧に対話をすることで、この先のチームのあり方についても私なりの想いを共有することができたし、メンバーそれぞれからもチームへの想いを聴く良い機会となった。Aさんが抜けて新しい仲間を迎えることについても、心強い想いを聴くことができた。どんな協働を通じてそれぞれがチームに貢献できるか、という問いに、一人ひとりが真剣に向き合っていた。


 今回の出来事を通じて、多様なメンバーのあいだに入って、メンバーの想いや声を聴けたこと、特にBさんとは改めて良い関係づくりができたことは大きかったと思う。共通の目的を持てたことで、チームみんなのエンゲイジメントを高める機会にもなった。

現在は、秋から始まる新しい体制に向けて、メンバー間のコミュニケーションがより活発になったと感じる。


活動分野: 社内チームの活性化

発揮したインターミディエイターのマインドセット:

□3分法思考/多元的思考

☑エンパシー能力

☑多様性・複雑性の許容

☑エンゲイジメント能力

☑エンパワリング能力

☑対話能力

□物語り能力


Certified Intermediator


和田 由美子

株式会社コスモピア

ジェネラルマネージャー

大学卒業後、大手総合商社を3年で退社。その後、学生時代にアルバイトをしていた株式会社コスモピアに入社し、企画制作部門、パソコンスクールの校長職を経て、現在はITソリューション、特に大手企業や中央省庁の情報システム部門を得意先とする客先常駐型ヘルプデスク業務の運営管理に従事。また社内では個人情報管理者を始め、ワークスタイルの変革におけるIT化(社内システムのクラウド化)やペーパレス、テレワーク推進を担当。


◎株式会社コスモピア

http://www.cosmopia.jp/



「インターミディエイター」は設樂剛事務所の登録商標です

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