ふるさと大使として萩の可能性を探究する

最終更新: 2018年11月30日

田子みどり 株式会社コスモピア 代表取締役


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私のふるさとは



 山口県萩市。本州の西の端、日本海に面し三方を山に囲まれた、小さな静かな町。平成の大合併で、今や面積は東京23区に匹敵する広さだが、人口は5万人を切り、人口減少と過疎化が進んでいる。主な産業は、観光と第一次産業。観光客に昔の賑わいはなく、農業や水産業の担い手も年々減っている。


 私は東京の大学に進学、卒業後も東京から離れることなく起業し家庭を持った。二人の兄も首都圏に暮らし、父が亡くなってからは母の拠点もこちらになった。私にとってふるさとは、まさに遠きにありて思うものとなっていた。



ふるさとに向き合う


 疎遠になっていた故郷に再び向き合うことになった発端は、高校卒業30年後に回ってくる、東京で開催される高校同窓会だった。今から10年前のことである。故郷に暮らす同級生にも協力してもらわねばならない。旧交を温めるなかで街の衰退を聴くにつけ、胸が痛む。だが、故郷に長らく背を向けてきた者には後ろめたく、現状にどうこう意見するのもおこがましい。


 そんな私に喝を入れたのは、ある新聞記者の「故郷に対して出身者がものを言わないで、誰が言うんだ」というひと言だった。無関心を装うことは、責任を放棄すること。自分を人として育ててくれた故郷に対して無責任であることは、親を捨てるようなものであり、許されないことだと思うようになった。



東京とふるさとをつなぐ


 それからことあるごとに、私は萩の話を持ち出すようになった。すると、萩に関心を持つ人は予想以上に多く、案内してほしいと言われることが増えた。私はその都度、訪問する側のみならず、迎える側にとっても有意義なツアーになるよう、地元の人に協力を呼びかけた。経営者には、変革の視点を。若手起業家たちには、チャレンジの姿勢を。学校関係者には学びの原点を。都会の人には美しい海や山を。くいしんぼには、とびきり鮮度の良いごちそうを。どんな人の心にも残るような旅をアレンジしたいと考えたとき、萩には無限の可能性があった。



人の縁と新たな学びから


 そんな折、東京ニュービジネス協議会理事で古い友人である株式会社ダンクソフト星野社長が、徳島県の山の中の小さな過疎の町に、サテライト・オフィスを創るという。なぜ徳島県?なぜ神山町?不思議に思った私は、サテライト・オフィス視察ツアーに参加し、小さな神山の町を歩き、NPO法人グリーンバレー大南理事長にお目にかかった。「やってみればええんちゃう」、「できない理由を言うな」、「創造的過疎」、「日本の田舎を素敵に変える」……大南さんの名言の数々が、すとんと胸に落ちた。


 神山にできて、萩にできないはずがない。行政に働きかけ、市や県の職員に視察に行ってもらい、県知事との懇談会の席でサテライト・オフィスをと進言した。星野さんは度々萩に足を運んでくれ、市役所の依頼で通信状況の調査やサテライト・オフィスの実証実験まで実施してくれた。その過程で、萩の食材の豊かさや萩の人々の個性を面白いと言い、日本パエリア協会との縁を繋いでくれた。東京で開催されたご当地パエリア選手権で萩パエリアが優勝するという、思いがけない快挙まで起こった。



「So-Say Lab.」から、その先の未来へ



 昨年の春、念願のサテライト・オフィスとなる「So-Say Lab.」が、シャッター通りとなって久しい商店街についに誕生した。ガラス張りのコワーキングスペースで、東京や市外からいろんな人が訪れた。大きなモニター越しにテレビ会議する様子は、道行く人の注目を集めた。ここが、東京(あるいは他所)と萩をつなぐ拠点となり、地域から新たな事業を産み出す場所になるはずだった。


 残念ながら、「So-Say Lab.」は物理的な事情で、1年で撤退を余儀なくされる。成果を出すには時間が足りなかった。しかしこの間で得たノウハウは代え難い。次なる策をいろいろ練っている。


活動分野: 東京と萩を結ぶ活動

発揮したインターミディエイターのマインドセット:

☑3分法思考/多元的思考

□エンパシー能力

☑多様性・複雑性の許容

☑エンゲイジメント能力

□エンパワリング能力

☑対話能力

□物語り能力


Certified Intermediator


田子 みどり

株式会社コスモピア

代表取締役

山口県萩市出身。1983年大学卒業と同時に株式会社コスモピア設立、代表取締役に就任。創業35周年を迎える。女性創業応援やまぐち株式会社取締役、一社)東京ニュービジネス協議会特別理事(元副会長)、一社)エコ・ペーパーレス協議会理事、一社)女性活躍委員会理事、NPO法人ふるさと山口経営者フォーラム常務理事事務局長、日本クロスカルチュラル・コミュニケーション協会理事、萩ふるさと大使、阿武町企業誘致委員など現職。経済産業省、文部科学省、国土交通省、東京都などの審議会等委員や公立小学校PTA会長など歴任。早稲田大学第一文学部卒。

http://www.cosmopia.jp/

https://note.mu/greentourism/m/m88b7076c7d1a



Editor

福田 容子

「インターミディエイター」は設樂剛事務所の登録商標です

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